むくげの日日是好日

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それが運命ならば初恋は何度でも訪れる『ジュリアが首ったけ6巻』ネタバレ・感想


どんなことがあっても、この人が運命の人

ジュリアが首ったけ 扇ゆずは BE×BOY COMICS libre 6巻まで発売中

あらすじ
完全に記憶が戻らないまま仕事を続けるジュリアだったが、仕事への不安から不眠になってしまう。
なんとかこなしてはきたが、このまま仕事を続けいると自分は空っぽになり周りに気付かれてしまうという焦りから自殺未遂をする。
そんな時、新しいスタッフとしてみきおがやってくる。
みきおのアドバイスを受けるも、ジュリアはいまいち納得できず―…。

ざっくり人物紹介と今までの感想


紗良みきお…記憶喪失になる前までのジュリアの恋人。元読者モデル。しっかりとした信念を持ち、ちやほやされるジュリアに対してもちゃんと意見を言う。ジュリアに絆されて付き合いだしたが、どんどん好きになっていたがジュリアにはそれがうまく伝わっておらず悩む一面も。記憶喪失になってからは別れを選択し、自暴自棄に。
山田樹里亜…世界的スーパースター。みきおのことが大好き。好きすぎて可笑しな行動を取ることもしばしば。プロポーズ予定の日に事故に遭い記憶喪失に。みきおのことだけを忘れ、そのままスーパースター道まっしぐら。
仙台駆…学生野球界のスーパースター。大切な先輩を甲子園に行かせたくて無理をした結果、野球を続けられない体に。就職先でみきおの後輩となり、仕事に対し真摯なみきおに好意を抱く。
ルシアン…アラブの王族。ジュリアを好きになり、マネージャーになる。ジュリアにどこまでも甘い。みきおに対してはジュリアの大切な人、という思いから対応も丁寧。

ざっくり1~5巻までの感想はこちらです。

mukuge.hateblo.jp

ジュリアの記憶は戻ったの?

みきおくんがようやくジュリアの元に戻った…!
5巻で仙台派なる強い一派に飲み込まれそうなところ、ようやく、ジュリアとみきおくんが……!
そう思ったはずなのに、6巻でいちゃいちゃにはならず、まだまだ塩味。
電子版連載も追っていたので、まぁ、わかってましたけど、こうやって纏めてよむとやっぱりなんとも言えない気持ちに……。
ジュリアと別れてからもうどのくらいの時間が経ったのか。
いや、みきおくんの方も時間は経っているのですが、約一年に一冊ペースなので……。
先生もあとがきでまだまだこの状態のまま、とあるのですがいつまでなんでしょうか。
まぁ、時間をかけていろんなことがある方が盛り盛り展開、スパイスには良いことは重々承知していますが、塩ジュリア…。
記憶喪失前までが砂糖どれほどいれるの、え、ちょっと煮詰めすぎじゃ…?というジュリアだったからこその落差。
もちろん、ここを狙っているのは十分わかっていますが、コミックス派は結構試されている感もありませんかね。

前回ジュリアの元に戻ることが決定したみきおくん。
今回は戻って来たけれどずっと塩対応されるみきおくん。
その上、手を握れば何かつかめるかも→つかめませんでした。
そして今回はまたみきおくんとジュリアの別れ
いや、今回の別れはすぐに元に戻りそうですけどね。

今回もジュリアはみきおくんと出逢わなかったジュリア、なので周りに対し我儘で甘え全開なんですよね。
そういえば、みきおくんといる時はすぐに起きて「先輩❤先輩❤❤せんぱぁぁぁい❤❤❤」だけれど、他の人が相手の時は寝起き悪いから「あ゛?」みたいな態度でしたものね。
まだあの頃の方が可愛げがあったともいえるけれど。

今は……「肌艶完璧だけど、自分の中が空っぽなのバレたくないから、お仕事休む」を自分内訳で(言い訳)「体調が悪い」ですものね。
しかもみきおくんは当然としてルシアンもわかっているのに(ルシアンはジュリア過激派筆頭ですから当然)ジュリアが大切だから、好きにさせておくという状態。
うわぁ……ダメじゃないの……と思いますが、その世界でジュリアはぬくぬくと育っています
自殺未遂するけれど
だからこそ、ルシアンの過保護に拍車がかかりますけど。
怖いものね……ルシアンにとっては「ジュリアがいなくなる=世界の損失」だものね

でも、みんながデロデロにジュリアに甘い状況の時こそのみきおくんの対応が好きだったんですよね。
今回もしっかりとジュリアに怒る。
怒るのみきおくんしかいないし。
その怒る理由も自分がどうとかではなく、周りの人がどれだけジュリアのために動いているか。
私欲だけでなく、仕事としてのプライド、そしてジュリアを心底想っている。
こういうことをちゃんと説明するところが好きなんですよ。

ジュリアの顔に保険かかっているのも良かったな。
知らないからみきおくん思い切り叩いていたけど。
結構みきおくんってジュリアのこと叩くな……。
言うこときかないジュリアを叩くよね。
ジュリアはジュリアで軟禁したり精神的追い込みをしているので……なぜか「みきおくん暴力なんて酷い!」とならないんですよね。
暴力は良くない、と言いたいのに、何故かジュリア相手だと「……良くないけど、」と「けど」どまりになるの不思議。
それだけジュリアがアレなんですけど。
まぁ、おかげでみきおくんはジュリアから解雇通告を受けるわけですが。

電子連載と単行本と違いはあるの?

解雇理由のあたりを詳しく明かすのが描き下ろしの部分なんですよね。
連載追っているだけの方だと、消化不良になりそう。
その内に本編でももちろん明かされるとは思いつつ(そうじゃないとジュリアがアレなだけだし)扇先生、描き下ろしで結構なネタを入れてくるから……いや、コミックス購入派はいいけれど……。
本当に重要な部分は本編にもそれなりに入れないとコミックス未読派は「」とならないかな、と少しだけ考えてしまいます。
先生的に「サービス要素(コミックスを見て欲しい)」という思いが強いのかな、ともとれますが…。
今回は夢精ネタなのでまぁ、本編でサラリと入れればいいといえばいいけれど。

本編と描き下ろしの流れ
みきおは自分の空洞化している部分を知っている人物かも!(本編)
みきおと握手したら何かつかめるかも!(本編)
握手するけれど何もつかめずしょんぼりしつつ眠る(本編)→夢にえろいみきおが登場(描き下ろし)
びっくりして目を覚ます(描き下ろし)→夢精(描き下ろし)※本編は下着を洗っているだけで理由は描かれていない。
なんで夢精するの????(描き下ろし)→みきお怖い(描き下ろし)→解雇!(本編)
上記の流れになっています。

仙台との関係はどうなったの?

ところで6巻でも仙台派の方々は相変わらずキュンキュンしっぱなしだったのではないでしょうか。
逆転ホームランの数、教えて…!
そう思いますよね。
どんどん男前度を上げて行き出世街道まっしぐらな仙台くん
方やなんだかダメ加減全開なジュリア……。
みきおくん以外には塩対応だったし、行動がアレレなのは分かっているけれど、久し振りに見ると凄いな。
甘えた全開だしな。
これはみきおくんも「周りが過保護過ぎる」と頭抱えるけれど、ルシアンを筆頭に「ジュリア過激派」しかいないからなぁ。
そもそもルシアンなんて王族なのに、ジュリア好きすぎてマネージャーやってるとか意味がわからないよ案件だし。

今後もどうなるの…?と追いかける気はありますがあとどのくらい「塩味(減塩ではある)」
なのか。

絵はデジタルの方に慣れたのだろうな、という感じが強まります。
前回十分すぎるほど美しい、と書いたと思いますが、デジタル感バリバリです。
線の強弱の付け方やトーン処理などこれはもう好みとしかいいようがないですよね。
髪の毛の処理も凄い。
ジュリアの瞳に映って無い人々、という処理方法とかアナログだったらどうやっていたのかな。
ジュリアを諭す強気なみきおくんの時はつり目気味ですが、基本大きい瞳です。

コミックス最初の表紙は白黒ですが、カバー裏のカラーになるとはっきりわかっていいですね。
二人に焦点当て過ぎて背景がぼやんぼやんになると白黒だと分かりづらい。
私の目の悪さが問題なのかもしれないけれど…。

7巻はいつ発売?



連載中、ではありますが不定期です。
しかも、コミックス未収録の連載分はありません。
ここからまた一年ほど待つことになるのかな、と予想しています※収録回数に関しては4話+描きおろしという内容になっています。
流石、扇先生の漫画人生一度しか使えない奥義「記憶喪失
澪つくし』も追っているので、こちらの新刊も読みたいのですが、こうなると次のジュリア(7巻)……までがさらに長くなりそうです……。
あちらはあちらで謎を思い切り撒いている状態なので、回収に時間かかりそう……。
とにかく、みきおとジュリアの今後を見届けたいと思います。

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