むくげの日日是好日

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何億点つけたって、足りない『悪人の躾け方』ネタバレ・感想


他の誰にも教えたくない、可愛いあんた

悪人の躾け方 ダヨオ on BLUE comics 祥伝社

 あらすじ

7年間不倫関係にあった愛人、雪文と別れた雨津木。
別の相手を探そうと訪れた先で出会った針間を抱くつもりが抱かれてしまう。
その上、針間は雨津木の会社で清掃員をしており、会社でも顔を合わせてしまう。
一夜限りだと思っていた雨津木だったが、体の相性も良く何度も寝てしまうのだった―。

ロンリープレイグラウンド』のスピンオフです。
こちらで感想書いています。

mukuge.hateblo.jp
読んだ感想としては甘い、甘い、甘い!からの種明かしまでが少し出来過ぎというか、佳き時代のお約束みたいな展開でしたが……甘いの好きなので良かったです。
ダヨオ先生の描く執着恋愛がここにも十分仕込まれいました。
それにしても針間くんのスタイルとんでもなくないですか?
雨津木さんもかなりスタイル良いはずなのに、並ぶと「え、足、えぇ?足……長すぎやしないか」と思う程の長さ。
189センチという身長もありますが、凄すぎた。
そりゃ……雨津木さんも着飾り甲斐があって良かったですね。

家や持ち物などがいちいち雨津木さんらしさ全開なのが良かった。
徹底的に「雨津木さん」を演出していて、ああ~こういう感じ!作られたものじゃない感じ!なのが良かった。
過去の性癖などは隠して作った自分だからこそ、こういう物だけでも全開で雨津木さんという人物をとらえやすくするのがいい。
まぁ、逆に言えば「形から入り過ぎる」というところが雨津木さんなんですよ。
猫足家具だとかシルクのパジャマとか……。
そういうのが最高。

あと針間くんはスパダリ過ぎるので(慧くんに続き、また)雨津木さん良かったですね。
何でも出来る、の何でもの幅広さよ……。
家事が一通り(※雨津木さんが文句言えないくらい)できて、庭木の剪定も出来て……きっと電気工事系もできますよ。
もし出来ないことがあっても雨津木さんが望めば出来ない事があってもすぐ出来るようになりますよ。
この針間くんの執着もある種の呪いにも思えるけど、呪いであっても互いに幸せなら祝いに転じて良かった案件になるのがいいですね。

雨津木さんの好きなタイプが「素直で可愛くて小さい」らしいのですが、これってやっぱり征服欲からなのかな。
過去の自分のトラウマというか抑制されていたものの縮図みたいな。
あと、あれほどまでに傲慢なのに、自信がないのかもしれない。
だから自分より小さくて可愛い相手を愛でたい。
そして惜しみなく与え、言う事をきかしたい。
自分の好みに育てたい。
やっぱり傲慢ではあるけれど、跡継ぎとして重圧などを考えるとどこかで発散させないと爆発しそうだったんだろうな。
とはいえ、雪文くんにしたことは許されるかというとそれは別の話。

確認したら雪文くん171センチあるから小さいという程でもなくない?
ちなみに宇津木さんは180センチ、慧くんは185センチ。

あと、若い頃の雨津木さんのエロさは凄い破壊力でした。

カバー下漫画も可愛かったし、甘い。
雨津木さん云々というよりも針間くんの甘さよ…。
裏表紙はコミックスからの抜粋なんですが、ここを見るだけでも結構甘い内容なのがよくわかりますね。
書店特典ペーパーは体格良い雨津木さんに対してニヤニヤしている針間くんです。
二人とも体格良い上にジム通いですからね……。
どこにでもついてくるというのも甘すぎ案件ですね。

前作で雪文くんへの対応が酷いので何か大きな展開がくるか、と思いますがそこはあっさりとスルーです。
前作の展開からするとびっくりするくらい甘いので「ざまぁがないと許せない」という方にはなかなかお勧めしにくいですが、とにかくハッピーになるんだな、というのが好きな方には良いと思います。
帯にも『最低最悪に不機嫌で、・・・甘い関係』(引用)とありますからね。
コピーに偽りなしでした。
本当、あの仕打ちしておいてこれほどまでに甘くてハッピーなのか…という感じです。
個人的には前作での雪文くんも大概だったことと「ざまぁ系は苦手」なので驚くほどの甘さでもこの展開で良かったです。

 

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