むくげの日日是好日

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同じベッドで眠る理由を付けて『冬知らずの恋』感想・ネタバレ

ベッドに潜り込むいとこと受け入れるいとこ

冬知らずの恋 夏野 寛子 on BLUE comics 祥伝社

あらすじ

愁人と千紘はいとこ同士。
5年前に愁人の家の隣に千紘が越してきた。
愁人は千紘に片想い中。
そんな愁人の想いを知らない千紘はエアコンが壊れといって愁人と同じベッドで眠る。
千紘には想いを隠さなければいけないと思いつつもつい抜きながらキスをする愁人。
ちょうどそこへ母親が入って来てしまい、逃げる母親の腕を掴む愁人だが、その手にはべったりと精液がついていた。
それからというもの、母親との微妙な距離の愁人だが気付いていない千紘はその後も愁人の部屋で眠る。
愁人は母親への後ろめたさから彼女を作りキスもするが気持ち悪いと感じる。
そしてある日千紘が部屋で彼女とセックスを始め、その声を聞いてしまう―…。

 

 

夏野先生と言えば、『25時に、赤坂で』がこのBLがやばい!2021年度版5位でしたね。 

mukuge.hateblo.jp

 今回の作品、何と言っても母親が泣いたところを2回しか見た事がなく、1回が父親の死、そして2回目が主人公がいとこにキスしながら抜いている姿を見た時って…。

好きな人が隣で安心しきって寝ているのを見てムラっときて抜いた、というこの王道ともいえる展開ですがその後の母親に精液べったりは…辛いですね。

この後母親も何を言う訳でもなくただ、距離感がつかめないようで気まずい。
愁人も彼女を作ってみたりキスしてみたりするのは結局母親に対しての思いからですよね。
この手の彼女の扱われ方についてはと結構酷いなと思うものの彼女も軽い感じで描かれているのでそこまで深手を負わずに済んだのかな?
その前に、千紘は明確に別れた描写入ってから愁人のところへ行きますが、愁人…別れてないのでは?
何度読んでも見つからない…。
メールのやりとりで別れているのか、もしくは彼氏と一緒に帰っているのに何故かいとこが割り込んでくるので嫌になってフェードアウトなのか…。気まずそうでしたものね。

あと、この作品で気になったのは彼女問題もそうなのですが高校生だし仕方ないとはいえ、夜勤を狙って部屋ですることかな…。
すでに愁人の母親は知っているし、そのことを愁人はわかっていてそれでも自分の部屋でするってどうなの…。
千紘は夜勤だろうとやって来ますが、それはまだ「愁人の母親が気付いているかどうか知らない」状態だからともかく、愁人…。
その後、千紘も「もしかして気付いているかも」と思うのですが母親からしたら何とも言えない状況が続いていますよね。
いとこだしな…。
このいとこも母親同士が姉妹なのかどうかもわかりませんが、どちらにしてもどうなるのか…。
この二人高校生なので卒業したら二人で暮らしそうですが知っている愁人の母親は色々な思いを抱えるだろうし、知らない千紘の家族はにこにこと送りだすとしたら…。
愁人の母親辛いな…。
でもあんな堂々としてたらその内千紘の家族にもばれる気もしますけれどね。

なんか今回は二人の恋よりも愁人の母親が辛いしか感想が…。

夏野先生は“気持ちのいい漫画になるといいなと思って~“とあとがきにて書いていますが、可愛い話!というよりは二人はいいけど…と思ってしまいました。

絵は本当に綺麗でデビューコミックスから繊細な絵は変わって無いんだな、瞳キラキラだな、と良かったのですが…。

書き下ろし含め隙あらばしている気がしますが…愁人は千紘が好きだから嬉しくて仕方ないんだろうけれど、夏野先生の受けは皆一気に駆け上る感がありますね
両想いになったら快感に従順というか、えろいこと好き!な感じが出ているんですよね。
体の描き方かな、気持ち良さそうなんですよね。

でも、やっぱりしまくるのは仕方ないか。
長い間片想いで、このまま告げずに終わらす予定だったのに両想いになったんですものね。
その割に寝ている隣で抜いたりキスするという展開は王道ですよね。
何故みんな「この想いは~」といいつつ寝込みを襲うのか…。

ばれないと思うのか…。

先生の絵は線が本当に細くて、なんというか色っぽいというよりもえろいんですよね。

母親について気になったことを除けば絵も綺麗だし「いとこ×家が隣同士×高校生」と萌え所は沢山の作品です。

冬知らずの恋

夏野寛子 祥伝社 2017年08月25日
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