むくげの日日是好日

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全て真似るのは執着だけなのか、それとも『双極』感想・ネタバレ

執着する弟と不器用な兄

双極 芽玖 いろは  Canna Comics プランタン出版
双子の近親相姦になりますので苦手な人はご注意ください。

 
あらすじ

郁朗と朱也は双子。
兄の郁朗は学年トップ、弟の朱也は補修授業を受けるといったように差があった。
昔から何でも郁朗の真似をしたがる朱也だったが、ある日同じベッドで眠っている時に触れたいと言いだし郁朗は拒否する。
すると次の日から朱也は郁朗と距離を取り始める。
突然の態度に戸惑う郁朗だったが、触れはしないが常に視線を感じるようになるも無視すれば大丈夫と思いそのままにしていた。
だが、物を落とした時に体に触れられ、視線が気になっていたことも合わさり真面目にしろと声を荒げてしまう。
すると朱也は郁朗と同じようにということかと尋ね、もし自分が成績で郁朗を抜いたら一つ言うことを聞いてほしいと言いだす。
どうせ叶いやしないと了承した郁朗だったが、テストで順位をぬかされてしまい―…。

 

 

一瞬名前が「郁朗」と「朱也」なので義理か、と思いそうですが双子です。
一卵性らしく顔もそっくり。
名前の件に関してはカバー裏でツッコミが入っていましたが、最初は異母兄弟設定で別のタイトルだったため、その名残だそうです。
大丈夫だと言って下さり有難うございます、担当さん…。
異母兄弟よりは双子の一卵性の方が好きです。

要領の悪い兄と要領の良い弟。
最後の最後までこれが活かされた話となっています。


弟の執着がとんでもなくて、兄が骨折したら自分も骨折するとか怖くないですか?
好きな物を真似るのは可愛いのに、骨折を真似るのはもう恐怖でしかない。

弟がこんなに想っているのにずっと「自分を嫌いだから抱くんだ」とか思う兄も拗らせてるし、弟は全然報われないと思うと辛いですね。

同じ大学に行ってもいいよと言った途端喜ぶ弟。
同じ所には行くけれど絶対兄の成績を抜かないと言う弟。
それを聞いて自分のことは良いから言えない兄。
だからせめて成績は落とさないようにしないといけないと思う兄。

わかりやすいくらいに兄と弟の差が出てますよね。
弟は怖いけれど、兄は狡い。
でも、それが弟の幸せに繋がっていくんですよね。

きっと弟はウキウキと兄とのハッピー学生ライフを思い浮かべているわけですよ。
同じ家にいてしかも同じ学校で同じ学部。
こうなると恐らく講義も同じものを選択するし、ゼミだって同じだろうし。
研究室に残ると言えば一緒に残るだろうし、就職先だって同じにしそうで怖い。
兄への包囲網待ったなし、という状態でしたがそうはねえ、上手くいかないんですよね。

まー…うん、でもあのオチだからこそこの話は良いのだろうと思いますし、カバー下の話へと繋がるわけですよ。
10年後くらいが勝負とありますが、その話が見たい…見たすぎます。
というか、10年間は拗らせるのか…と思うとぞっとしますね。
物心ついたころから郁朗一筋の朱也はともかく郁朗はどうなることやら。
10年後話だと彼女ネタとか入りそう。

先生も言う通り、切れない関係だからこその10年後ですよね。

 

気になるのは学年トップだった割に郁朗の点数低くい気がするんですよね。
80点台後半まではまぁ、と思いますが80点もありますし5教科中3教科が80点代…。
これって気持ちが乱れている現れなのかな?

とにかく芽玖先生の絵は色っぽいんですよね。
目の描き方が好き。
視線の動かし方とかたまりません。
後は性器の描き方が結構はっきりくっきりですよね。
挿入シーンも同じく結構きっちりですね。

カバー下のコメント込みで本当に良い近親相姦話でした!