実習先で出会った好みなあの子は『先生さよなら、また明日』ネタバレ・感想

先生さよなら、また明日　みつこ　BABY COMICS　FUSION PRODUCT
あらすじ
楽しく遊んで暮らす津田は卒業の条件である教育実習に行く。
可愛い子がいればいい、くらいの感覚だった津田だが、タイプの成田に出逢う。
成田はクラスに馴染んでおらず、また教師からも目を付けられている存在だった。
気になる津田は、成田に近付き話すようになる。
すると成田は津田に対し警戒心を解き、少しずつ距離を縮めて行き―…。

恋人ではない相手とそれなりに楽しく過ごす津田さんが、仕方なく行った教育実習先で好みの生徒と出会う。
教育実習生あるあるとしては「あの時の先生だ/生徒だ」「告白された/罰ゲームだよね」というのが定番ですが（※好き）、こちらの作品は実習先でのやりとりを丁寧に描いています。
まだ教師ではないけれど、成人男性と未成年、というこのどうにもならないハードルをどうするのか。
ここが見所です。

津田さんは別に教師になりたいわけじゃない、単に条件だから行くだけだし。
可愛い子いたらラッキー。
楽しめるといいな～という軽い気持ち。

一方成田くんはクラスで浮いていてしかも教師からも目をつけられている。
そんな中、津田さんという自分を構ってくれる、しかも断っても関わってくれる。
もしかして他の人とは違うのかも…と思わせてくれる存在。

中学生、という多感な時期でもあり一気に大人の世界を覗いた気分にもなる。
しかも、津田さんはずっとやさしい……。
恋に落ちるのは仕方ない。
今までいない人が新しいことを教えてくれる。
これは恋に落ちる。

落ちるけれど、二人は成人と未成年。
そんなこと関係ないと言えるのは、成田くん。
ここが子供だからこその傲慢さ。
関係ないわけがない。
好きなら、なんだっていいと言えるのは矢張り子供だから。
そこを踏みこませるか、踏み込ませないか。
ここが大人である津田さんの力量。

未成年者が成人するというこの成長の過程も感じつつ、恋愛の難しさ。
年齢だけで大人か子供かは判断できるのかなど、表紙では不敵に笑う津田さんと頬を赤らめる成田くんなのですがこの二人がどんな結果を選ぶのか。

ペパーミントグリーン×蛍光ピンクのデザインが素敵。
爽やかかつ、可愛い。
蛍光ということで鮮烈なイメージもあるし帯はクリームイエローなのもいい（カバー下もクリームイエロー！）
ただ、画面上で中学生と銘打てないようで帯の一部分が隠されていますが、なんだか……。
可愛い感じから一気に卑猥感がでますね。

えっちはモブの人ともありますが、さらりです。
教師もので相手が中学生ということもありじれじれ。
心情方面に重きをおいているので、そういう作品が好きな人にお勧めです。