落ちたモノに価値がないなんて、誰が決めるの？『落果』ネタバレ・感想
本当に抱けなくなったんだから、責任取れよ
落果 akabeko on BLUE comics 祥伝社
あらすじ
ウリ専No1のりんごは態度が悪く客以外からの評判は悪い。
しかしNo１という傲慢さから客の選別をするりんご。
そのことで客が逆上しりんごの顔を傷をつけ、仕事ができなくなってしまう。
店としてもこのまま置いておけないと、辞めることになる。
見舞金、という形でもらった金を派手に使い酔い潰れたりんごを助けたのは店のスタッフだった―…。
りんごさんの性格はわかりやすくダメな感じです。
これは……自分に何かあった時に助けてくれなさそう。
それでも優しい人はいるので声をかけるのですが、その人にすら当たる。
立場が変わってしまったことを認めたくないからこそ周りに怒鳴り散らしますます場の雰囲気を悪くしてしまう。
りんごさんは自分に余り自信がなく、顔だけが取り柄だと思っていたからこその傲慢さと揺らぎがあるわけですが、それでも…ねぇ？
ここでずっと見ていた…という大倉さんが出てくるのですが、この人もまぁ、一筋縄ではいかず思いつめるとこうなるんだな…という…。
出てくる人達がみんなギスギスするか闇属性なのでひょえぇ、と思うのですがハッピーエンドなんですよ…。
りんごさん、この性格で顔に傷が出来る前、出来た後も大概なことをやっているし言っているのに、ハッピーエンド。
一筋縄ではいかない大倉さんという人もアレレなタイプなんですが、ハッピーエンド。
やはりその人でないとダメ、という人が存在しているとハッピーエンドになるものですね
ただ、あのリンゴさんを傷つけた人は捕まったのかどうなのか…。
痴情のもつれで済まない案件ですよ。
傷ものあるあるの「何故か運よく綺麗に消えた」ではなくて、傷のせいで表情作れなくなるくらいですからね。
ハッピーエンドだし、良かったね！
そう思いつつも、大倉さんのしたことはちょっとどうだろう、と我にかえってしまいますがりんごさんが幸せ（だと思う）ならいいか。
英語タイトルがcrazy fruitsって……。
夢中になる、正気の沙汰じゃないということでいいのかな。
まぁ、確かに大倉さんもアレだしな…。
同時収録
『落果（スピンオフ）』
あらすじ
りんごたちが勤める店の店長は以前タチ専門のボーイとして働いていた。
勃たなくなったことで辞めたのだが、苦い過去があった。
それは、ホストたちが罰で男を経験させる、というやりとりをしていた時に自らその相手を抱いたことだった。
そのホストが今はどうなっているかはわからないが、自分のせいで人生が変わっていたらどうしようか思っているとそのホストと偶然再会し―…。
スピンオフとありますが、カバーもカバー裏のあらすじもスピンオフ作品だというのが何とも。
タチ専だった店長にドロッドロにされるレオくんが可愛いんですよ。
ドロッドロですよ……。
店長もまぁNo1にフルコース喰わされたらねぇ、と言うところが素敵なんですよ……。
無理ですぅと泣きながらも結局店長に余すところなく全部頂かれまくった挙句、その後はまってどうしようもなくなるレオくんに「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛」となりましたが、店長も少しは罪悪感あったんですね。
まぁ、罪悪感も何も仕事なんですけど。
でも、断ることができたのに、今までのホストたちの態度の腹いせでレオくんを抱いたというところがアレですが、まぁ、仕事ですからね。
こういう展開の場合、甘さを欲するタイプなので店長がなんだかんだ言いながらも甘くて良かった。
レオくんはドロンドロンでとろんとろんのままでどうなるのか気になる、続編が見たいなぁ、と思うような余韻なる終わりで良かった。
…と思っていたら続編が出たのでした。
良かった！
続編
『蜜果』というタイトルで続編が出ます！
2冊同時発売！
限定小冊子が欲しいのでアニメイトで予約しました。
オンラインではまだ予約可能なので気になる方はどうぞ！アニメイト限定セット
とらのあなも小冊子だったのか…と思いましたが、12ページだったのでアニメイトで良かった。
ホーリンラブブックスは2冊同時購入でクリアファイル、出版社ペーパー
コミコミスタジオはイラストカードとペーパー
電子の方はペーパーとのことです。
※特典違いを全て購入するタイプではないです。先生の太客になれない。
| 蜜果 1 |
||||
|
| 蜜果 2 |
||||
|
ちなみに7/20までRenta!にて『落果』がお得に読めます。BLコミック続々入荷中！オンラインコミックをお得にレンタル、Renta!
同時収録
『君のいる家』
あらすじ
離婚した後、家事がままならず家事代行サービスを頼む万才。
やってきたのは千秋という若い男性だった―…。
穏やかな雰囲気で家事代行を頼んだ男性が徐々にやる気を思い出す、という話なのかと思いきや、急に不穏な空気が流れだします。
前後編なのに前編と後編で雰囲気が違って「あれ？」となりました。
てっきり穏やかからの恋愛（ほのぼの）で終わるのかな、と思っていたのに千秋さんの過去とトラウマが入ってきます。
千秋さんは自分の性的指向がいまいち分かっていなかったようですが、万才さんは千秋さんのことを好きになっていたからねぇ。
二人とも「イけちゃうよ」で関係を持つんですよね…。
他の作品とは違って甘いというよりは光を見出したあとの話かな。
ゆえにいつものドロドロえっち（…）よりは関係性の方が大きいためあっさりえっち（…）です。
生死の話もあるため、重い雰囲気も漂っていますが、最終的には光を見出しているので読後感は重くないです。
描き下ろしはりんごさんと大倉さんのその後。
実家がりんご農家なのでそのお手伝いをする二人。
りんごさんが幸せそうで良かった。
おばあちゃんは可愛い孫だから、ギスギスしていないし。
大倉さんのことはお友達、として説明して連れてきているのかは不明ですが、りんごさんが幸せならいい。
続編はスピンオフの店長とレオ君中心っぽいので（※連載は追っていませんでしたが試し読みと表紙からするとそうかな、と）この二人のその後はここで終わりかなのかな？
とにかくりんごさんが穏やかに過ごせたらいい。
大倉さんの闇が消えているといいけれど、えっちの時とかに発動しないといいな…。
描き下ろしが幸せな展開でほっこりできて良かった。
ただ、青姦展開なのでおばあちゃん見たらひっくり返るのでは、と余計な心配をしつつ幸せ万歳。
