視線が合うだけで涙が零れちゃう『ベイビーメニークライ』感想・ネタバレ
ベイビーメニークライ 灼 ＭＡＲＢＬＥ ＣＯＭＩＣＳ 東京漫画社
春分の日、なので春っぽい話ということでこちらを選びました。
ただ表題作ではなく同時収録が花をテーマにしていてタイトルに「はる」が入っているだけですが…。
あらすじ
希は人と目が合うと涙が出てしまう体質だった。
そのことが原因で小学生の頃にからかわれたことがトラウマで人とは目を合わさないように過ごしていた。
だが、そのことがクラスメイトの松崎にバレてしまう。
松崎は希の泣き顔がもう一度見たいと言い絡んでくるようになるのだがー…。
からかわれるのが嫌であまり他の人と関わりを持っていなかった希くんにウザく絡む松崎くん。
しかも理由が「泣き顔見たい」ですからね。
それは嫌がられますよ。
でも、しつこいくらいの絡み方によって希君の気持ちに変化が現れるわけですよ。
何故なら今まで人との接触をなるべく避けていたのに、急に絡まれるわけですよ。
松崎くんがいないと落ち着くはずの気持ちが揺れますよね。
表題作ですが、読み切りで同時収録作品よりもページ数が少ないです。
巻末の描き下ろしは二人がいちゃつく話です。
同時収録
『はるのはなやさん』
あらすじ
カフェの店長・幸成は決まった花屋で毎週店に置くアレンジメントを頼んでいた。
いつものように花屋行くとそこには見たことのない人がいた。
どうですか、と勧められた花の先にいた男性に思わずときめいてしまう幸成。
同性だ、と思い直すも気になってしまう。
そして初めて見たその男性は花屋の息子のチカだと名乗る。
そこへ母親が現れ、接客業を学ばせたいから幸成のところでしばらく修行させてほしいと頼まれてしまい―…。
花をテーマにした可愛い話です。
ただときめいただけではなく、理由もちゃんとあります。
モテる大人の男性が慣れてなさそうな男性と惹かれ合うの好きなんですよ。
幸成の過去の恋愛は全て女性、チカくんに関しては不明。
恋愛話にはお約束の看病ネタもあります。
『僕らは空を探している』
あらすじ
圭吾の家に突然現れたのは以前体の関係があった涼だった。
大学時代になし崩しのように体を重ね、その後涼は理由も言わず離れていった。
そして結婚していたはずの涼は離婚し、圭吾の家に泊めてくれと言いだす。
以前のように理由も語らないままの涼に苛立ちはするも家に泊めてしまう圭吾だったのだがー…。
涼の感情が見えず、圭吾はそれでいいのか…と思いました。
好きという感情が見えにくいため涼の良さが分かりづらかったです。
でも、圭吾が好きならそれが答えですよね…。
割とひょうひょうとしている人は好きなのですが、涼はなんだろう……感情が見えなさ過ぎて圭吾が一体どこを好きなのか考えてしまいました。
他人の感情を考えるなんて余計なお世話ですよね。
友人の吉野くんが一番好きかな。
圭吾の職場の先輩後輩も良い感じです。
