子連れ同士が意地を張り合う『子連れオオカミ』感想・ネタバレ
子連れオオカミ 井上 佐藤 BAMBOO COMICS REIJIN selection 竹書房
あらすじ
同じ日に引っ越してきた宮本と田所。
お互いの第一印象は良くなかったが、シングルファーザーということを知り親近感が湧く。
同じ保育園に通うこともあり、子供たちも仲良なりどんどん二人の距離は縮まって行く。
だが、女性の話になった時、酔っているということもありうっかりキスしてしまう。
翌朝、宮本の腹部にはべったりと精液がついていたことで二人は喧嘩をしてしまう。
謝る田所を許さない宮本。
会うと喧嘩になるため、なるべく会わないように時間をずらすも、宮本が子供を迎えに行くと田所の子供を渡されてしまう。
田所の子供は喘息があるためその日も苦しそうにしていた。
田所の子供を必死に面倒をみる宮本。
その頃田所には宮本の子供がいた。
宮本の所に連れて行きたいが、自分の間違いではないので謝りたくない田所。
どうしても顔を合わせなければならいなら、宮本を驚かせてやろうと田所は風俗嬢を呼び彼女の振りをしてもらう。
そして宮本の家に行くと喘息の発作を起こしている子供をしっかりと面倒をみてくれていたことがわかる。
そこで彼女の振りをしてもらう風俗嬢がやって来て、田所の目論見通り宮本は誤解するのだが―…。
子連れ同士の作品なんですが、本当に良かったです。
二人に子供がいるため子供の成長などを盛り込んでいます。
子供も可愛いんですよね。
ただ、やたら子供同士でキス（しかも唾液べったり）するのでどこで覚えているのか、と思ったり保育士が子供を間違えることが多いのは気になりました。
描き下ろしは素直になれない宮本さんが田所さんを求めるという甘い話でした。
はー…可愛いな。
甘やかしたい田所さんと甘えたい宮本さんは本当に可愛い…。
ひどいくらいの甘やかしが好きなので、ニコニコしながら宮本さんの面倒みる田所さん、本当に格好いい。
同時収録
『ララルー』『チムチムチェリー』
若手のやり手社長・桧山とキャバクラマネージャー・佳月という組み合わせです。
二人とも女性にモテてしかも扱いが上手いため普通に女性との絡みが出てきます。
本当に二人とも色っぽくて、女性も抱ける！という感じが前面に出ています。
BLあるあるの同性愛に理解ある女性も登場します。
この話なら檜山さんの妹の玉手さんです。
しかもBL本をキャバクラで流行らすという…。
ここまでやるのは今のところ見たことあったかな？
また、こちらはリバになるので苦手な方はご注意くださいね。
『201』はデビューコミックス『エンドルフィンマシーン』にも出てきた千曲壮の住人・八木と片瀬の話です。
八木さんが髪型変わったため別人のようです。
運命の話なのですがセリフがいいんですよね。
自分にとってその人がどんな存在なのかを言うんですけど、付き合っていた人にこんな想いを語られたら気持ちが揺れますよね。
エンドルフィンマシーンの五樹さんも出てきますし、その後が知れて嬉しかったです。
それにしても五樹さんって誰が見ても敵わない程の男前だと思われているの凄いですね。
でも、井上先生の描く人達ってみんな凄みのある男前と美人が多いので画が凄いんですよね。
カバーを捲ったところもしっかりとチェックしてほしいです。
宮本さんと田所さんの喧嘩の理由、本当のところは？と明かされています。
先生自身モヤっとするかな、と思ってボツ原稿を載せて下さってます。
それにしても井上先生の絵って本当に素敵ですよね。
色っぽいのがたまらないし、また体がしっかり描かれているのが良いです。
