むくげの日日是好日

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思う存分世話がしたい!同棲、始めました『君はパーフェクト NEXT LEVEL』ネタバレ・感想


何でもしてあげたいから、同棲始めました!

君はパーフェクト NEXT LEVEL 未散 ソノオ fleur comics MEDIA FACTORY

 あらすじ

木関と野間は付き合い、幸せな日々を送っていた。
しかし、野間に本社勤務の話が出る。
木関は自分も一緒に本社へ行くと言いだし、なんとか通り二人揃って本社勤務となる。
慣れ親しんだ寮を出て、同棲を始める二人だった―…。

登場人物
木関創也…極度の世話好き。世話をすることで自身が満たされる。周りをダメにしたくないから世話を出来る人を探し続ける。運命の人だと信じている野間と恋人同士。同棲している。
野間ゆず…極度の面倒くさがり。木関のしたいようにさせる。周りをちゃんと見ている。木関の恋人。
立川アヤテ…父が日本、母がメキシコ人。木関と同じタイプで極度の世話好き。ただし、木関とは違い人をダメにしても仕方ないと考える。木関に姉を紹介してもらい渡英。めだたく付き合う運びとなった。

今回の登場人物
澤野公介…本社社長。面接時に麻雀をするというゆずを気に入り、入社させる。野間の本社勤務はお友達人事。
志方恒之…秘書室長。澤野の世話を焼く。
志方有功…恒之の子。きっちりしているため、周りの緩さが気になる。

 『君はパーフェクト』の続編です。
感想書いていますので、良ければ読んでください。

mukuge.hateblo.jp

 トイレも行きたくない、代わりに行ってという程の面倒くさがりな野間さんと彼を運命の恋人と呼び極度の世話焼きの木関さんの話です。
前作で散々その辺りについては感想を述べたのですが、続編は本社勤務という新たな地での二人の話です。
今までの環境は彼らはこういう人間である、ということが或る程度浸透していた世界(※受けれ入れられるかどうかは別)
次はまた一からその世界を作ることになるわけですが、ここで問題が発生。
木関さんにも出来ないことがある、ということ。
いや、あるでしょ、と思われそうですがとにかく前作ではそつなく全てを完璧にこなしていた木関さん(※野間さんへの感情以外
今までの人生の中では恐らく出来なかったということがほぼ無かったのでしょうね。
今回もの凄く落ち込んでいます。
出来ないもの、それは―…料理です。
今まで寮生活をしていたため、作る機会がなかった。
でも、野間さんとの同棲生活にて必要になる。
野間さんは外食でもいいと言いますが、そんなこと木関さんは耐えられないわけですよ。
その割に今までは寮の食事を満喫していましたが、木関さん自身、元々食事付きを希望して寮を望んでいるという経緯がありますからね。
実際出来あがったものを見て食べているのだから出来るはず!
挑戦する無残な結果に落ち込む
ここでどうしようかと悩みますが彼には一人頼れる人物がいます
そう、立川さんです。
頼りたくない、けど、仕方ないー!
自分の感情よりも「野間さんに美味しいご飯を食べさせたい」が上位にきますからね。
げらげら笑う立川さんですが、当然のごとく二人が寮を出た時点でこのことを予見し動画配信始めている立川さん……怖すぎません?
もう、好き…となってしまうほど、立川さんの怖さと有能さ
立川さんの隙が今のところ見当たらないけれど、木関さんよりも早く自分の出来る事出来ないことを明確にしているのかもしれない。
あと、木関さんのお姉さんと上手くいっているようで本当に嬉しい。
立川さんにも素敵な相手がいて良かった。
痣はあるかどうかわかりませんが、運命の人ですよね。
そして、それを絶対手放さない手管を持っているところが怖くもあり、愛しい。

今回の新キャラは全員好きなんですが、特に有功さんが好きです
わかりやすい。
きっちりしていて真面目で周りに振り回される。
決して悪い人じゃないのに、貧乏くじをひくタイプ…。
幸せになってほしい
ゆずさんみたいな人がいいけれど、木関さんとは違いそこまでの世話焼きじゃないから、もうすこしまろやかな感じのゆずさんみたいな人。
苦労しているの、可愛い……。

豪快で好きなことだけをすると明言し、お友達人事だろうと知ったことではない。
そんな社長も良いですし、その社長をしっかりとサポートする秘書室長も良い。
ただ、社長もちゃんと人は見るので木関さんは常に忙しくさせないとダメなタイプだとすぐに見抜きます。
自分は野間さんとゲーム三昧だけど、木関さんには面倒な仕事振ってね!と指示。
その姿を見て野間さんは安心します。
そう、社長は仕事ができる……。
ただ、脱線する話、ところかまわず話しかけてくるなど誰かが相手をしなければいけない。
それが面倒で苦痛。
そんな時に野間さんが連れてこられお友達人事?なにそれ…と思いつつも実際社長の相手をしてもらうと周りの人も楽になる
え、ちょっと、最高じゃない?
でしょう、僕のゆずは素晴らしいでしょう?(ドヤドヤな木関さん)

あと、これだけ自由にしているように見えるとはいえ、野間さんも人間なのでストレスがたまります。
やっぱり環境が変わり、なるべく望まれたことをしようしてしまうとダメなんですね(意識・無意識関係なく)
周りからすると「どこが無理しているんだ…!
」と思うかもしれませんが、キャパというのは人それぞれ
自分の物差しで測るのは危険です。
でも、あれだけゆるゆるな雰囲気なので怒りたくなるのもわかります。
こういう時はしっかりと互いの立ち位置を話し合うことが大切ですね。

フィクションだからこその大袈裟なやりとりに見えますが、こういうのはきっと大なり小なりであると思います。
一見何もしていなさそうで文句を言ってしまうけれど、実はその人が必要な場所は必ずあって巡り巡って自分のプラスになる
凄く平和な世界。

これなんですよ。
未散先生の世界って、これなんですよ…。
こういう当たり前のようなことだけど、気付きにくい。
そこをしっかりと描いてくれるんです。
あと、やさしい世界なのもいい……。
意地悪な人って出てきていないと思います。
一瞬「あらあら」と思う人もいますが、その後しっかりとフォローも入ります。
そのフォローは大抵その人が好ましいと思っていなかった相手がしてくれます。


個人的には立川さんの近況が知れて良かった
本編では少しだけの登場で、描き下ろしはがっつり。
幸せそうで何より。

あと、恋人同士で寮から出て同棲していますからえっちもたくさんありますよ。

現実と比べるとこんな世界あるのかな?と思うかもしれません。
でも、あくまで大袈裟に、フィクションとして描かれているだけで別の角度で見ると近いことがあるのではないかな、と思っています。

ちょっと独特の世界を見てみたい、そんな方にお勧めです。

紙書籍等
君はパーフェクト NEXT LEVEL

未散 ソノオ KADOKAWA 2020年11月17日
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