むくげの日日是好日

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友情と恋愛のガチンコ勝負。勝つのはどちら?『あとは恋だけなんだって』ネタバレ・感想

友情と恋愛。優先したいのは、どっち?


あとは恋だけなんだって カサイ ウカ drap comics DX コアマガジン

 


あらすじ

殿田と八王子は高校からの親友。
卒業後も同居している。
だが、二人には問題があった。
それは、恋人よりも親友を優先してしまう事。
繰り返される言動に恋人たちは別れを切りだす。
そんなに大切ならセックスしてみろ、と啖呵を切られた二人は愚痴りながら酒を飲む。
すると八王子がそれなら一度してみるか、と一線を越えてしまう―…。

恋人よりも親友優先→お、おおぅ。しかも同居?
友情と恋愛ではどちらか上か→試してみるか!何を?ナニを。
実は昔から好きでした→親友あるあるの様式美。
セフレは理解ある年上→一途に想うのと体の疼きは別物。所謂身代わり案件(酷い)
とにかく友情は凄い→凄かった(語彙力)

親友で同居物。
理由はいろいろありますが、つまりは色んなことが合う相手ということですね。
あとはなんですか?
そう、恋ですね。
タイトル通り「恋だけ」しか残って無い関係。
セフレもいることから八王子くんは経験済み。
本当は殿田くんがいいけれど、そうはいきませんからね。
告白すると友情が壊れてしまう…!
関係性を壊すのが嫌で告白できない。
あるあるです。
良いあるあるなのでどんどんしてほしいし読みたい。
セフレと一緒にいるところに遭遇するなどありますが、全然ドロドロしてないのが良い。
これはセフレである姫島さんの性格だと思います。
とんでもない案件ですからね。
読者として八王子くんの気持ちわかる~となりますが、実際姫島さんの立場……。
後腐れないセフレだといえ、姫島さん……※正確には上司割合の方が多いですが。
殿田くんはずっとまっすぐなところがいいですね。
拗らせているのは八王子くんだけなのも……。
恋愛温度差、と悩みそうなところですがカサイ先生の描き方でドロドロ感がない。

 

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これを恋と呼べるのか

あらすじ

八王子とはカメラマンとアシスタントという関係だけでなくセフレでもある姫島。
だが、八王子は片想いの相手と上手くいき、関係は解消される。
そんな姫島の元にスタジオ所有者の息子の白馬が現れる。
白馬は姫島に自分のことを覚えているかと訊くが、姫島は覚えていなかった。
その上、白馬は姫島がアシスタントに手を出している事をネタに体を触ってくる。
脅す様に自分とデートをしろという白馬に姫島は過去に何をしたのかと考えるが、思い出せないままだった―…。

素敵な当て馬には素敵な相手がやってくるものです。
これはもう、必然であり運命。
そういうものです。

こちらの話は初恋の拗らせなんですが、しっかりと前作に伏線を張ってそこからの展開です。
初恋の拗らせってどうして良いのか。
拗らせているのわかっていてもどうすることもできない。
そのくらい相手が好き。
でも、その相手は大人で余裕たっぷりというのが……もう!もう!!
大人の魅力たっぷりでこんなの思春期の時に出会ったらときめいてしまいますよね。

今回の作品は名前に「殿」「王子」「姫」「白馬」となっていてそれが全てですよ。
王子かぶり、と思いかけるも殿に対しての王子と姫に対しての王子では意味が違うのもいいですね。

カサイ先生はいわゆる中年層がお好き(おじさんBLと呼んでます)、ということで30代後半辺りの人達が沢山出てきます。
今回の姫島さんは余裕ある大人でしたが、わちゃわちゃしていて「この歳でこんなのどうなの…!」と感情が暴れている大人、また枯れた大人も出てくるので良いです。
気付くと持っているカサイ先生の作品……全部30代後半が出てくるものばかり……。
先生、本当に好きなんだと思うと同時に、私も同じ……。
分別ついた大人が恋愛に振り回されるのが好きなんですね。

親友からの拗らせ恋愛と初恋からの拗らせ恋愛。
拗らせ愛は好きだけどドロドロは苦手!な方にお勧めしたい!
ドロドロはないので安心です。
平和な世界。
描き下ろしも可愛い話で良かったです。